震災後、向学のために三十代半ばにして（笑）上京をした私ですが、東京では、思ったよりたくさんの東北出身の方とお会いしたわけです。
会社にも、趣味のコミュニティにも、ご近所さんにも、美容師さんにも、マッサージ屋さんにも笑、東北人だらけでした。
東北にいると、わからなかった、東北人の良さを、ありありと感じることになり、誇らしくなりました。
控えめだけど、それは人を想うあまりに控えめを選択していて、
いざとなったら、身を呈して誰かを守ろうとする。
優しいけれど、それはちょっとだけ自分に自身がないからで、
おかしいと思っても、はっきりと「おかしい」と言わないのは、
人を傷つけたくないから。
目立ちたくないのは、誰かの影で人を支えることに徹しているからで、
声が小さいのは、人の痛みを遺伝的に熟知しているからで、
それははっきりと主張できないのではなく、
東北の風景や雰囲気が育んだ、誇るべき東北人氣質です。
ほかにもたくさんあったな〜。
東北人は東北人に心を開きやすいのか、という氣づきもあったりして。
蝦夷と呼ばれたこともあり、流された人たちが隠れる里でもあった東北ですが。
または、何やっても、東名阪には昔から勝てない東北ですが笑。
さらに昔は、大和と二分する日高見の国だったわけで、
そこに住む人々は、素朴で優しくて、信心深い人たちでした。
大和が陽なら、日高見は陰。
男女に例えるとわかりやすいように、
女性は男性を支え、子どもを生み、母性で家庭を支えていきます。
同じことが、日本という国を二分した国にも当てはまります。
三内丸山あたりを中心に、つまり、岩木山を中心に、
日本を支えるエネルギーを流れ出させる国でもありました。
だから、三内丸山界隈は、古代から東北であって東北ではない特別な場所でした。
私たちは、選ぶ場所や家を選んで生まれてきています。
ここ東北に生まれた意味は、
日本という国を、母性愛のような深い愛で支えるためだと感じています。
私たちが持っている素朴さや優しさや信心深さを遠慮なくどんどん発揮していく、
それは、私たち東北人にしかできない役割です。
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